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ビラツェルクヴァの反乱

  • 2013/07/19 22:16
  • Category: 小説
 しばらく更新していませんでした。うーん、カタチアン兵とかネタはあったんですけど、時は流れもう8月近く。

 さすがに何も更新しないでいると読んでくれていた人に失礼かなと思い(読んでくれてる人がいるならの話だけどな!)、昔書いたSS?を引っ張り出してみました。

 手直ししましたけどやっぱり意味不明。もしかしたら自由な発想で斜め上の解釈をしてくれる方がいるかもしれないので、載せるだけ載せてみます。


 あ、もしまだ私のブログを観ている方がおられたら、ぜひコメントをください。……やっぱりめんどうですよねすいませんすいません!




 というわけで続きから。

 第41千年紀の後半、ザゴーニム星系に存在する惑星ビラツェルクヴァで、反乱軍による苛烈な蜂起が発生した。
惑星防衛軍は武装蜂起を止めることができなかった。圧倒的な数を擁する自由ビラツェルクヴァの軍勢はたちまち惑星防衛軍を圧倒し、その大多数を撃破した。また自由ビラツェルクヴァ軍に寝返る兵士も多かった。
 この反乱の裏に混沌の企みが隠れていることは明白であった。惑星総督は直ちに救援を要請、インペリアルガードの連隊が鎮圧に向かった。
 そして、あるスペースマリーン戦団の選抜部隊が任務を終えて宇宙を航海しているとき、この悲報を偶然耳にした。自由ビラツェルクヴァ軍にとっては不幸なことに、スペースマリーンによる迅速な反乱鎮圧が行われたのである。

 その鎮圧の真っ最中、自由ビラツェルクヴァ第6軍、特に第74革命旅団は苦境に立たされていた。その旅団つきの将校であるサム・ガーシム革命大尉はもっとも辛い立場にいる。
 前方に惑星総督の官邸・惑星首府を兼ねた要塞があり、これはあらかた撃滅できている。「忠犬要塞」からの散発的な砲撃はあるが、もはや烏合の衆だ。第74革命旅団の突撃が行われたら最期、なす術もなく降伏するだろう。
問題は要塞の手前、惑星首府の街に展開する惑星防衛軍最終防衛線である。瓦礫と化した<帝国>の諸施設は惑星防衛軍に隠れ場所とトーチカを提供し、第74革命旅団の前進を防いでいる。おそらくは5個小隊、帝国防衛軍のために選抜された連隊の生き残りであるため、手強い。
 そして、15人のスペースマリーンが反乱軍の恐怖の的となっている。
 「同志革命兵諸君!今こそ時は来た!」
 ガーシム革命大尉が拡声器で戦場に呼びかけた。あちこちの瓦礫の影で頭が揺れ動く。
 「<帝国>の犬共は疲弊しきっている!諸君ら同志の力で傀儡政権を打ち倒せ!同志諸君、突撃せよ!」
 これで何回目だろう。すでに18日目の昼であり、再編成は4回目だ。旅団の主力は今や寄せ集めの民兵であり、革命旅団結成時の同志はもはや存在せず、わずかな強者がガーシム革命大尉の周囲を固めるのみだ。
 その民兵たちがゆっくりと立ち上がり、雄叫びをあげながら敵陣へと走る。装備は鉄パイプの槍、瓦礫を使った石斧に数少ないオートウェポンだ。まったく期待できない。惑星防衛軍とスペースマリーンは沈黙している。「あれ」を待っているのだ。
 第74革命旅団の主力が惑星防衛軍の防衛線の手前100mに到達したとき、「あれ」は唐突に降ってきた。
 数千人が一瞬にして爆風に包まれる。たった4発の砲弾が民兵を切り裂き、大地にひれ伏させた。それと同時に惑星防衛軍によりラスガンの集中射撃が行われる。しばらくして起き上がった兵の数は数十人にも満たず、そこへスペースマリーンの逆襲が加えられた。ボルト弾を使うのが惜しいのだろう、コンバットナイフで白兵戦を挑んでいる。
 「忠犬を撃て!」
 ガーシム革命大尉の命令で、指揮所の近くに位置するヘヴィボルターがなけなしの弾をばら撒く。しかし効果は薄く、味方の民兵を斃すだけで終わった。
 「くそったれ、後退!」
 手を振って指揮所要員に指示すると、ガーシム革命大尉は逃げ出した。指揮所要員は慌ててついて行く。だが「あれ」は降って来ない。指揮所要員は立ち止まった。
 「俺たちが見えない場所に逃げるから、奴ら無駄弾を撃たないつもりだ」
 ガーシム革命大尉は呟いた。それとも『無能上官』にもっと戦力を浪費させてやろう、という魂胆なのか。
 指揮所は再展開を果たした。
 「同志、今日の損害は午前が2530名、午後が2120名です」
 「兵の能力が低すぎる。もっと必要だ。革命総統帥に兵力の全面投入を再度要請しろ。それと戦車はまだか」
 「どちらも却下されました。敵に弾薬を消費させろとの通達です」
 「またか。囮戦車に引っかからない相手だぞ。どうやって対戦車弾を消費させるんだ。それにあの砲……!」
 忌々しげにガーシム革命大尉が歯軋りする。
 「あれさえなければ……」
 ガーシム革命大尉はいくつかの攻撃パターンを試してみた。兵が少なすぎると「あの砲」は撃たず、敵兵の掃射を受けやられるだけだ。逆に多すぎると「あの砲」の洗礼を受けてしまう。兵の能力が低いため組織だった行動はほとんど不可能であり、もっとも必要なのは戦車と間接砲だった。しかし、迫撃砲すら第74革命旅団には存在していないのである。
 スペースマリーンがいなければ最期、惑星防衛軍は瓦解する。しかし「あの砲」が存在する限り、スペースマリーンを倒す手立てはない。誰かが長距離間接砲か、地上攻撃機を鹵獲することを願うばかりである。「あの砲」……名称はよく分からないが、確か以前に似たようなロケット砲を見たことがある。マンティコアとかいう砲だったはずだ。おそらく、マンティコアよりも強力なのだろう。畜生、と革命大尉は悪態をついた。
 そもそも惑星でもっとも重要な拠点に対し戦車も大砲も廻さないとは、一体全体どういう了見だ。まるで損害を出したいようではないか。それともガーシムの知らないところで、重要な作戦が行われているのか。例えばいまだに惑星防衛軍の大隊が抵抗を続けているとか、対宙軍用のミサイルサイロを攻略しているとか……。
 ガーシムは以前、友軍が旧式の野砲を装備している場面に出くわしたことがある。あれだ。あれでいいから、1門でも構わないから送ってくれれば……。

 数日後、新たな増援がガーシムの元に到着した。しかし相変わらず雑兵ばかり5000人である。
 「これで6万と5000人の損害だな」
 固まって歩く雑兵を見て誰かが囁いた。その通りだった。
 しかし……ガーシムは何故か違和感を感じた。どうも何かがおかしい。兵の文明レベルが少しづつ後退しているような、そんな気がした。
 そう、野蛮だ。最初は被服の不足かと思った。自由ビラツェルクヴァには正式な兵站組織がなく、補給品のほとんどを<帝国>の補給所を占領することで確保している。しかし雑兵は今や布切れも着ていない。棍棒を持つ身体はほとんど素っ裸なのだ。
 しかもよく見ると、身体に不思議な角が生えている者がいる。それもかなり大勢だ。いや、妙に大きな耳かもしれない。しかし尻に耳はない。口だって腕の先から生えるものではない。あれを人と言えるのだろうか?
 結局、この増援も全滅した。しかしガーシム革命大尉は疑問を抱いた。いったい何が始まっているのか。

 3月と12日目にして、ようやっとマトモな戦力が届いた。修理所で発見した旧型のグリフォン型自走臼砲が6両、別の地域を“片づけ”ここまで行軍してきた正規の大隊が3つ、そして虎の子のレマン・ラス突撃戦車が2両である。しかも1両は戦術核砲弾を発射するタイプであった。よくこんなものがあったなと、ガーシムは大いに勇気付けられた(相変わらず大量の雑兵を押し付けられたが、もはや問題ではなかった)。
 攻撃開始に先立ち、グリフォンが5時間もの長時間をかけて敵陣を砲撃した。ズダズダに切り裂かれた惑星防衛軍は砲撃が止むや否や、堪らず後退し、スペースマリーンが殿としてついていく。
 ガーシムの目は爛々と輝いていた。
 「チャンス到来だ。まったく、最初から投入していれば」
 「悪かったな。しかし犠牲が必要なのだ」
 思わず振り返ると、指揮所の真ん中に革命総統師が立っていた。周りの兵が唖然とした顔で不動の姿勢をとっている。しかしあれが革命総統師なのか?頭と声は確かにそうだ。しかしあの黄ばんだ装甲服はなんだ。まるでスペースマリーンではないか。
 「閣下!いつからここに……」
 「言ったろう。“犠牲”が必要なのだ」
 折しも自由ビラツェルクヴァ軍が<忠犬要塞>の料理を始めたところである。ガーシムにはこれ以上の犠牲が出るとは思えなかった。
 「は、しかし意味が……」
 革命総統師はゆっくりと右腕をガーシムに向けた。その拳には巨大な銃口が見える。はて、革命総統師は装飾された実弾拳銃を持っていたはずだが、とガーシムは考えた。そこで銃口が跳ね上がり、思考ごとガーシムの頭を吹き飛ばした。
 それを合図にしたらしく、指揮所の周囲からスペースマリーンが立ち上がり、呆気に取られた指揮要員を次々に射殺していく。彼らもまた革命総統師と同じ色合いの装甲服を着ていた。
 「オクヴァルト」
 「はい」
 指揮要員の中で唯一撃たれなかった1人の補助要員が、革命総統師の呼びかけに答えた。
 「準備はすでに終わりました」
 「よかろう。脱出船の用意は完了している」
 空が明るくなり、砲弾が戦場に降り注いだ。「あの砲」とは比べ物にならない猛烈な火力の全力射撃で、自由ビラツェルクヴァの最精鋭部隊が次々に壊滅していく。その隙間を縫うようにして多数の輸送攻撃機が降下し、降車ランプを開いて兵を吐き出した。エリシアンの降下兵連隊が、<帝国>の増援がついに到着したのである。これは先駆けに過ぎず、要塞は歓喜に湧いているだろう。革命総統師は意地の悪い笑みをこぼした。
 「犬共にはしばらくここで遊んでいてもらおう。我が“師”の“仕事”に邪魔が入らぬような」
 革命総統師、いや、<統べる者>はオクヴァルトに妖術を発動するよう命じた。

 おそらく、自由ビラツェルクヴァ群は壊滅した。もはや戦力としては成り立たない。しかし心配は無用だった。数年間の掃討戦の後に、ビラツェルクヴァは<粛清>されるだろう。そのころには<彼>の仕事は終わっているはずである。

 十数万の革命軍兵士の死体が妖しく明滅し始めたのは、<統べる者>とその一行が脱出船に乗り込んだ頃である。
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とら

ブログ更新、SS投稿おつかれさまです^^

濃厚なミリタリー観点からの描写が大変印象的で楽しかったです!
「あの砲」とは、やはり最近人気のアレですかね?^^

幕引きも40kの世界観っぽくて、この後世界がどうなっていくのか
ワクワクします。

今後の更新も期待してまってますね♪
  • URL
  • 2013/07/22 23:41
  • Edit

ラク

>とらさん
拙作をご覧いただきありがとうございますm(_ _)m

そうです、今でこそだいぶ落ち着きましたが、これを書いたころはアレに洗脳されていましたw
しばらくの間スランプによりSSは書けそうもありませんが、カタチアンのユニット紹介で1本書く予定です。

コメントありがとうございますm(_ _)m
  • URL
  • 2013/07/23 07:37
  • Edit

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